たぶん、この質問のように考えていらっしゃる方は大変多いのでは、と思いますが、こういった漠然とした質問が、いちばん答えにくいのです。
しかし、そう言っていても始まりませんから、とりあえず、回答してみることにします。

「英語をしゃべれるようになりたいけれど、何から始めていいのか分からない」
そういう場合には、まずいちばん最初にやるべきことがあります。

それは、現時点でのあなたの英語力の確認です。

英語力というのは、具体的に言えば、
・どのくらいの数の単語を知っているか
・どの程度の文章なら読めるのか
・どの程度の文章なら書けるのか
・英語の発音はきちんと正確にできるのか
とか、そういったことです。

これらを確認することによって、自分がどの程度、英語ができるのか（あるいは、できないのか）ということが分かるようになります。しゃべれるようになる方法を考えるのは、そのあとです。

でも、以上のようなことが、英語で会話することとどのような関係があるのか、疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。

それでは、英語力が英会話とどんな風に関係があるのか、次の項目で見ていきたいと思います。

・発音
まず、発音ですが、発音が正しくなければ、せっかく相手が聞いてくれても、こちらが何を話しているのか、理解してもらえません。
よくある例ですが、レストランや飛行機の機内で水が飲みたくて “Ｗａｔｅｒ，ｐｌｅａｓｅ．” と言ったつもりが、発音が悪すぎて、何度言っても水を持ってきてもらえなかった、なんてことがあります。こちらは＜水＝ｗａｔｅｒ＞と分かっていても、それが相手の耳に英語として伝わらなければ、話しても通じないのです。

・文章の読み書き
次に文章の読み書きですが、英語で話すということは、英語での台詞を考える、というのと一緒です。
英語として正しい順番になっていなければ、いくら発音がよくても、これまた分かってもらえません。これでは英語が話せるとはいえないでしょう。

・知っている英単語の数
また、知っている英単語の数も重要です。何か言いたいときに、それを英語でどう呼ぶのかを知っていなければ、そもそも話のしようがないでしょう。

たとえば簡単な例ですが――＜水道の蛇口＞って、英語でなんていうのか、知ってますか？　これを知らないと、蛇口がどうのこうのっていう話は、できないですよね？

別に学校などの英語の試験で１００点をとれるようにならなくてもよいのですが、ある程度の英語力がないと、英語を話すのはとても難しくなります。ですから、まずは自分の英語力を把握することが重要なのです。

簡単にチェックする方法としては、ＮＨＫのラジオやテレビで英語講座をやっていますから、そちらをいろいろ聞いて（見て）みることです。
（レベルに応じて、いくつか番組があります）。

そうして、自分にとって分かりやすくて、でも新たな発見があるところが、その時点でのあなたにとっての適正な学習レベルということになります。

そのまま、その番組を続けてみてもいいですし、それと近いレベルの物を探して取り組んでみるのもいいかもしれません。

もし、すでにある程度の英語力がある人でしたら、英語での話し方が分からないというのは、会話によく出てくる表現を知らないだけという場合もあります。

この場合には、書店や図書館に行って、英語での日常会話に関する本をいくつか見てみることです。海外旅行用の言い回しが載っている本を見てみるのも、よいかもしれません。

もしあなたが、ただ会話での表現形式を知らないだけであるのなら、知識を得るだけで、かなり状況が改善されるはずです。